生前整理の持ち物リストの作り方|家財・貴重品・契約の書き出し方と、家族への伝え方
2026/11/05
生前整理を始めようと思っても、家じゅうの物を前にすると、どこから手を付ければよいか迷ってしまいます。いきなり片付けを始めるより、まず「何を持っているか」を書き出すと、残す物と手放す物の判断がぐっと楽になります。
この記事の要点は、持ち物リストは「家財」「貴重品」「契約・手続き」の3つに分けて書き、それぞれに「残す・譲る・売る・処分する」の印を付けていくことです。リストができれば、家族に伝えるときにも、買取や回収を頼むときにも、そのまま使えます。
生前整理の全体の進め方は生前整理ガイドにまとめています。
持ち物リストを作ると何が楽になるか
片付けの順番を決めやすくなる
部屋ごとに何があるかがわかると、量が多い場所や、大きな家具が集まっている場所から手を付けるといった順番が決めやすくなります。思いつきで片付けるより、途中で手が止まりにくくなります。
家族と話し合うときの材料になる
「この家具は誰かほしい人がいるか」「この書類はどこにあるか」といった話は、口頭だけだと伝わりにくいものです。紙やデータで一覧があれば、離れて暮らす家族とも同じ情報を見ながら話せます。
もしものときに家族が困らない
通帳や保険証券、契約の情報がどこにあるかわからないと、残された家族は探すだけで大きな負担を抱えます。リストはその負担を減らす手がかりになります。遺品整理で家族が探すことになる物については遺品整理で捨ててはいけないものも参考になります。
リストに書き出す3つの分類
家財:家具・家電・趣味の物
タンスや食器棚、ベッドなどの家具、冷蔵庫や洗濯機などの家電、趣味の道具やコレクションを部屋ごとに書き出します。家電は型番や購入した時期がわかれば一緒にメモしておくと、あとで売るかどうか判断するときに役立ちます。
貴重品:通帳・印鑑・権利証・貴金属
通帳、印鑑、不動産の権利証、保険証券、年金手帳、貴金属や美術品などです。貴重品はリストに「物の名前と保管場所」を書き、暗証番号やパスワードそのものは書かないようにします。
契約・手続き:公共料金・保険・サブスク
電気・ガス・水道、携帯電話、インターネット、保険、定期購入やサブスクリプションなど、継続して支払っている契約を書き出します。スマホやパソコンの中の情報については遺品のスマホ・パソコンはどうする?で考え方を紹介しています。
リストの書き方と印の付け方
項目は「部屋・品名・メモ・行き先」の4つ
一行に一つの品物を書き、「どの部屋にあるか」「何か」「型番やサイズ、思い出などのメモ」「行き先」を並べます。最初から細かく書こうとせず、まずは大きな物から書き出し、あとで足していく形で十分です。
行き先は「残す・譲る・売る・処分する」
行き先の欄には、今の生活で使い続ける物は「残す」、家族や知人に渡したい物は「譲る」、まだ使えて値段が付きそうな物は「売る」、それ以外は「処分する」と書きます。迷う物は「保留」にして、期限を決めて見直します。
家具・家電は「売る」を先に確かめる
大きな家具や家電は、処分すると費用がかかる物もあります。「処分する」と決める前に、売れるかどうかを一度確かめておくと、費用を抑えられることがあります。家具・家電の減らし方は生前整理で家具・家電を減らすときの考え方で詳しく書いています。
紙とデータ、どちらで作るか
紙のノートは書き足しやすい
市販のエンディングノートや普通のノートでも作れます。思いついたときにすぐ書き足せるのが利点です。なお、エンディングノートは自分の希望を伝えるための物で、遺言書のような法的な効力はありません。財産の分け方を決めておきたい場合は、専門家に相談してください。
表計算ソフトは並べ替えができる
パソコンの表計算ソフトで作ると、部屋ごと・行き先ごとに並べ替えられます。「売る」に印を付けた物だけを抜き出して、買取の問い合わせに使うこともできます。
保管場所を家族に伝えておく
どちらで作っても、リストがどこにあるかを家族が知らなければ意味がありません。保管場所と、定期的に見直していることを、信頼できる家族に伝えておきましょう。
リストができたら進める順番
「譲る」物から家族に声をかける
家族や知人に渡したい物は、相手の都合もあるので早めに声をかけます。受け取る側の家に置き場所があるかも確かめておくと、あとで困りません。
「売る」物はまとめて査定を受ける
「売る」に印を付けた家具・家電は、リストを見ながらまとめて査定を受けると、一度の訪問で済みます。写真を撮るときもリストの順番に沿って撮れば漏れがありません。一人暮らしで進める場合の考え方は一人暮らしの生前整理にまとめています。
「処分する」物は量を見て方法を選ぶ
処分する物が少なければ自治体の粗大ごみ、多ければ不用品回収など、量に合わせて方法を選びます。冷蔵庫や洗濯機など家電リサイクルの対象になる物は、粗大ごみに出せないので注意してください。
よくある質問
生前整理のリストは何から書き始めればいいですか?
家具や家電など大きな家財から書き始めると、全体の量がつかみやすくなります。そのあと貴重品、契約・手続きの順に書き足していくと進めやすいです。
暗証番号やパスワードもリストに書いたほうがいいですか?
リストには物の名前と保管場所だけを書き、暗証番号やパスワードそのものは書かないでください。リストを人に見せたときに悪用されるおそれがあるためです。伝え方は家族と相談して決めましょう。
エンディングノートに書いた内容に法的な効力はありますか?
エンディングノートは希望を伝えるための物で、遺言書のような法的な効力はありません。財産の分け方を決めておきたい場合は、専門家に相談してください。
リストの「売る」に印を付けた物は、どう査定を受ければいいですか?
リストの順番に沿って品物の写真を撮り、まとめて査定を受けると一度で見込みがわかります。家電は型番と製造年が書かれた銘板の写真があると判断が早くなります。
まとめ|書き出すことが生前整理の第一歩
生前整理は、片付けを始める前に持ち物を書き出すことで、ぐっと進めやすくなります。家財・貴重品・契約の3つに分けて書き、残す・譲る・売る・処分するの印を付けておけば、家族との話し合いにも、買取や回収の依頼にもそのまま使えます。完璧なリストを目指さず、大きな物から書き始めて、少しずつ足していってください。
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